宮藤官九郎脚本、長瀬智也のジャニーズ事務所退所前の最後ドラマ「俺の家の話」。
初回から、最終回までまったく飽きさせない流れで最高に面白かった!
オンエア後に様々なメディアで語られているドラマの伏線。言われてみると、ああ!と膝を叩くことが多すぎたので、興味深かったものをまとめてみました。
※当然ですが、ドラマのネタバレを含むので、ドラマ未見のかたはご注意を。
最終回の寿一死はかなり前から予告されていた?
このあたりで、寿一の死を予感してざわついていた方もいたようです。
ブルーザー・ブロディと共通すること
寿一のリングネーム「ブリザード寿」。
元々はブルーザー・ブロディにあこがれて、”ブルーザー寿一”と自分で名付けたのを、デビュー戦でリングアナが読み間違えたことから、ブリザード寿となるエピソードが1話で語られています。
その憧れのレスラー、ブルーザー・ブロディは、42歳でこの世を去っています。
劇中の寿一の年齢も42歳。そして、演じる長瀬智也も42歳。
ブロディの死因は、プエルトリコでの興行中にホセ・ゴンザレスと口論になり、ナイフで刺されて死亡したのです。
劇中でスーパー世阿弥マシンが大晦日に対戦したのは、ホセ・カルロス・ゴンザレス・サンホセJr。80年代プロレスファンの間では、ホセの名前を聴いた時からザワザワしていたようです。
劇中で寿一がアメリカンフットボール・NFLのジャンパーやシャツをよく着ていたのは、ブルーザー・ブロディがプロレスをやる以前、アメフトの選手だったことにちなんでいるとかいないとか。
寿一のナレーションが神の視点
ドラマは初回から、寿一がナレーションをしています。
寿一がナレーションということは、神の視点から物語を見ている。つまりすでに亡くなっていて、俯瞰して物語を語っていることを意味しているのではないかと。
番組のサイトで、磯山プロデューサーも語っていますが、ドラマの企画段階から「これは俺のいない俺の家の話だ」ということは決まっていたそうです。
そう考えると、この寿一自身のナレーションということに合点がいきます。
ドラマの着想は「スーパー・ササダンゴ・マシン」か?
父親が倒れて、プロレスを引退し家業を継ぐ。その後、覆面レスラーとなってリングに復帰する。
実際にそんなレスラーがいるんです。それが【スーパー・ササダンゴ・マシン】。
「俺の家の話」と設定が似ている。しかも、リングネームまで似ているし・・・。
この件について、スーパー・ササダンゴ・マシン自身が、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」でプレゼンしています。
この件について、番組を聴いていた宮藤官九郎自身が、翌週同番組でメールで答えていました。
TBSラジオリスナーでアトロクも執筆をしながら聞いているので、スーパー世阿弥マシンの経歴にスーパー・ササダンゴ・マシンが混ざり込んでしまった可能性は否めません。そんなわけで放送を聞きながら何度も『ですよねー!』とつぶやいてしまいました。今後も『俺の家の話だ!』と思って見ていただけたら最高です。
スーパー・ササダンゴ・マシンの文春でのインタビューはこちらで読めます。
最終回の隅田川とのリンクがみごと
最終回は、隅田川を寿限無と秀生が舞う横で、寿一の亡霊が寿三郎と話すという展開。
劇中でも隅田川の演目の筋は話されていますが、人買いに息子をさらわれた母親が、京都から隅田川まで追いかけてくるも、息子は既に亡くなったことがわかり、塚の前で念仏を唱えると息子が亡霊となった息子が現れるのです。
寿三郎も寿一の死を受け入れ、寿一の亡霊が姿を消すというのがなんとも切なかった。
その後の、墓前でのさくらとのシーンも、隅田川を模しているように感じました。ただし、ここでは触れてキスまでしちゃいましたけどね。
他にも色々と細かいところを拾っていくとありますが、この辺で・・・。
「俺の家の話」はAmazon Primeビデオでも配信
AmazonPrimeビデオでも配信してますね。→『俺の家の話』
DVDやBlu-rayも発売。
長瀬智也のジャニーズ事務所退所以降のことは不明ですが、まだまだ彼の役者としての姿が見たいです。今後も活躍してほしいと願う一人です。
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